交通事故の慰謝料~弁護士基準と金額相場、慰謝料を増額させるためのポイント

交通事故

交通事故に遭ったら、相手の保険会社に慰謝料請求することができますが、慰謝料計算方法には3つの種類があり、それぞれによって慰謝料の金額が変わってきます。高額な慰謝料を獲得するためには弁護士に依頼する必要があります。今回は、交通事故の慰謝料と増額のためのポイントを解説します。

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交通事故の慰謝料と示談金は違うの?

交通事故に遭ったら、相手本人や相手の保険会社に慰謝料請求するイメージが強いです。

そもそも、交通事故の慰謝料とは何なのでしょうか?

交通事故の慰謝料というと、相手の保険会社から支払われる示談金のことだと思われていることが多いです。しかし、この理解は不正確です。交通事故の慰謝料は、事故によって被った精神的損害に対する賠償金です。これは精神的損害なので、たとえば病院の治療費や通院交通費、看護費用や休業損害、逸失利益などは慰謝料に含まれません。

交通事故の示談金とは?

これに対し、交通事故で相手から払ってもらえる示談金は、慰謝料だけではなく上記の全てが含まれます。つまり、示談金は、賠償金全体のことを言うのに対し、慰謝料は、精神的損害に対する賠償金の部分のみを言います。交通事故に遭ったら相手に賠償金を請求して示談金を支払ってもらいますが、慰謝料は、賠償金や示談金のうち一部だという位置づけになります。

示談金=賠償金という理解は正しいですが、慰謝料=示談金、賠償金という理解は間違いです。

慰謝料 < 示談金、賠償金が正しいので、これを機会に覚えておきましょう。

交通事故で慰謝料が発生するケース

次に、交通事故の精神的損害である慰謝料が発生するケースを見てみましょう。交通事故が起こったとき、どのようなケースでも慰謝料請求ができるわけではありません。

交通事故の中でも、慰謝料が発生するのは人身事故のケースのみ

物損事故では慰謝料請求ができません

たとえば、高級車が壊れた場合、思い入れのある車やものが壊れた場合などであっても、それについての精神的損害の賠償は請求できないのです。動物ももの扱いになるので、交通事故に巻き込まれて大切なペットが死亡した場合にも、やはり慰謝料請求はできません。この場合には、毀れた車や衣類、ペットなどの時価で損害を計算して相手に支払い請求ができるだけです。

これに対し、人身事故なら、怪我をしたケースの傷害事案や死亡した場合の死亡事案のどちらにおいても慰謝料が発生します。

交通事故の慰謝料は3種類

それでは、交通事故が起こると、どのような慰謝料が発生するのでしょうか?以下では、交通事故の慰謝料の種類を確認しましょう。実は、交通事故の慰謝料には3つの種類があります。それは、入通院慰謝料と後遺障害慰謝料、死亡慰謝料です。以下で、順番にどのようなものか、確認していきましょう。

入通院慰謝料

まず、入通院慰謝料があります。これは、交通事故によって怪我をした場合に発生する慰謝料で、病院に入院や通院したときに認められます。入通院の期間が長くなると、その分入通院慰謝料が高額になりますし、同じ治療期間であれば、通院よりも入院の方が金額が高くなることが多いです。

後遺障害慰謝料

次に、後遺障害慰謝料があります。これは、交通事故で怪我をして、治療をしたけれども完治せずに後遺障害が残ってしまった場合に請求できる慰謝料のことです。後遺障害には、1級から14級までの等級があり、1級が最も重くなっています。後遺障害慰謝料の金額は、1級の場合に最も高額になり、等級が下がるとだんだんと金額が下がってきて、14級の場合に最も低額になります。

死亡慰謝料

死亡慰謝料とは、交通事故で死亡した場合に発生する慰謝料のことです。被害者は、死亡するとともに多大な精神的苦痛を被るので、その時点で慰謝料が発生すると考えられています。死亡慰謝料が発生するときには被害者が死亡しているので、被害者自身が相手に対して支払い請求することができません。

死亡慰謝料を請求するのは、遺族

交通事故の損害賠償請求権は、相続の対象になるので、交通事故で被害者が死亡すると、妻や子ども、親などが損害賠償請求権を相続します。そこで、これらの遺族が被害者の代わりに死亡慰謝料を請求することになります。

死亡慰謝料の金額は、慰謝料計算の基準によって異なります。自賠責基準なら本人の慰謝料は一律ですが、その他の基準の場合には、被害者がどのような立場であったかによって、金額が変わってきます。

交通事故の慰謝料は収入によって変わるのか?

一般的に、交通事故の慰謝料は事故前の収入が高かった人の場合に高額になると思われていることがあります。実際に、慰謝料は事故前の収入によって変わるのでしょうか?

慰謝料は収入によっても変わらない

実は、交通事故の慰謝料は、事故前の収入によってはほとんど影響を受けません。慰謝料とは事故によって被った精神的苦痛に対する賠償金です。交通事故で受ける精神的な苦しみについては、収入は影響しないはずです。大けがをしたとき、高額な収入がある人の方が苦しみが大きいということにはなりません。そこで、慰謝料は収入によっては変わりません。

慰謝料で変わるのは休業損害と逸失利益

交通事故で収入に応じて変動する損害賠償金は、休業損害や逸失利益です。休業損害とは、交通事故で仕事を休まなければならなかったとき、その休業によって発生した損害です。事故によって失われた収入なので、事故前に仕事をしていた人しか請求できませんし、事故前の収入が高額だった人の場合には、休業損害が高額になります。

逸失利益とは

交通事故によって労働能力が下がってしまった人や死亡した人が、本来得られるはずであった収入のことです。つまり、交通事故で後遺障害が残ったり死んだりしたので、事故がなかったら働いて得られた収入がなくなってしまった、ということです。このように、逸失利益も、事故によって失われた収入なので、実際に収入があった人しか請求できませんし、事故前の収入が高かった人の場合に高額になります。

このように、収入と慰謝料は基本的に無関係であるにもかかわらず、収入が高いと慰謝料が高額になると思われているのは、慰謝料=示談金という誤解が元になっています。
休業損害や逸失利益は示談金(損害賠償金)の一部なので、これらが上がると示談金が高額になるからです。ただ、慰謝料に対しては直接の関係はないので、これを機会に正しく理解しておきましょう。

交通事故の慰謝料金額を決める 3つの基準

交通事故の慰謝料には3種類がありますが、慰謝料の計算方法にも3種類があります。どの計算方法を利用するかによって、慰謝料の金額が大きく変わってくるので、どの基準を採用するかは重大な問題となります。以下では、交通事故の慰謝料を計算するための3つの基準をご紹介します。

自賠責保険基準の慰謝料金額

交通事故の慰謝料計算基準の1つ目は自賠責保険基準です。自賠責保険基準とは、自賠責保険から支払われる保険金の計算基準のことです。

自賠責保険とは

車両の所有者が強制的に加入しないといけない保険で、交通事故被害者の最低限の救済を目的にしています。強制的に加入しないといけないので、交通事故が起こったとき、相手は最低限自賠責保険には加入していることが前提となり、そこからの支払いは保証されるからです(ただし、中には自賠責保険に加入していない人がいます)。

このように、自賠責保険は最低限の保証を目的とする保険なので、その賠償金額は非常に低くなっています。3つの基準の中で最低ラインです。

任意保険基準の慰謝料金額

交通事故の慰謝料計算基準には、任意保険基準があります。これは、任意保険会社が被害者と示談交渉をするときにあてはめてくる基準です。明確な決まりが公表されているわけではなく、各任意保険会社によってまちまちですが、だいたいの相場があります。任意保険基準による慰謝料の金額は、自賠責保険基準よりは高額になりますが、次にご紹介する弁護士・裁判基準よりは低くなります。

弁護士・裁判基準の慰謝料金額

交通事故の慰謝料計算基準の中でも最も高額になるのが、弁護士・裁判基準です。この基準は、弁護士が示談交渉をする場合や、裁判をするときに採用される基準です。弁護士・裁判基準を使って計算すると、他の基準によって計算する場合と比べて慰謝料が2倍や3倍以上になることもありますので、交通事故でなるべく多額の賠償金を請求したい場合には、弁護士・裁判基準を使って計算してもらうことが重要です。

3つの基準による交通事故慰謝料の比較

次に、それぞれの基準で慰謝料を計算したら、どのくらいの金額になるのかを見てみましょう。

入通院慰謝料

まずは、入通院慰謝料の計算例を確認しましょう。自賠責保険基準、任意保険基準、弁護士・裁判基準それぞれで計算したら、どのようになるのでしょうか?以下で順番にご紹介します。

自賠責保険基準

自賠責保険基準で入通院慰謝料を計算する場合には、一律「4200円×治療に要した日数」」で計算されます。どのような人でも一律で4200円です。また、治療に要した日数は、以下のうち少ない方が採用されます。

  • 入通院にかかった期間
  • 実入通院日数の2倍

入院と通院による区別はありません。

たとえば、入通院の期間が3ヶ月間(90日)で、実通院日数が60日のケース

この場合、入通院にかかった期間は90日、実通院日数の2倍は60日×2=120日なので、入通院にかかった期間の方が少なくなります。そこで、90日を採用します。

慰謝料の金額は、4200円×90日=378000円となります。

入通院の期間が3ヶ月間(90日)で、実通院日数が40日のケース

この場合、入通院にかかった日数は90日ですが、実通院日数の2倍は40日×2=80日となるので、こちらの数字の方が小さくなります。そこで、80日を採用します。
そうすると、慰謝料の金額は、4200円×80日=336000円となります。

任意保険基準

次に、任意保険基準によって入通院慰謝料を計算する方法をご紹介します。任意保険基準の場合には、入通院期間を一ヶ月単位で計算し、入通院の期間が長くなればなるほど金額が高額になります。また、入院すると、通院だけの場合よりも慰謝料の金額が上がります。金額については、各保険会社によって微妙に異なりますが、だいたいの相場があります。

たとえば、通院90日の場合

入通院慰謝料が378000円です。同じ3ヶ月の治療期間でも、入院1ヶ月、通院2ヶ月の場合には、504000円です。入院2ヶ月、通院1ヶ月にはると、63万円になります。このように、任意保険基準の場合、自賠責基準よりは金額が高額になっていることがわかります。

弁護士・裁判基準

3つ目の弁護士・裁判基準で入通院慰謝料を計算するとどのくらいになるのか、見てみましょう。弁護士・裁判基準基準の場合にも、入通院期間が長くなると金額が上がります。また、入院した場合の方が通院だけで済んだ場合よりも慰謝料が高額になります。ここまでは、任意保険基準の考え方と同じです。弁護士・裁判基準については、入通院期間と慰謝料の金額についての表があるので、それにあてはめると慰謝料がいくらになるかがわかります。

ただ、弁護士・裁判基準の場合には、怪我の程度によって2段階の計算基準がもうけられています。むちうちなどで他覚症状がない軽傷の場合には、慰謝料の金額が低めになる表が用いられますし、それ以外の通常の怪我の場合には、金額が高めになる表が用いられます。以下で、それぞれのケースでの入通院慰謝料の表を掲載します。

他覚症状がない軽傷のケース
入院 1ヶ月 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 7ヶ月 8ヶ月 9ヶ月 10ヶ月
通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195
1ヶ月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199
2ヶ月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201
3ヶ月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202
4ヶ月 67 955 119 136 152 165 176 185 192 197 203
5ヶ月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204
6ヶ月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205
7ヶ月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206
8ヶ月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207
9ヶ月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208
10ヶ月 113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209
通常のケース
入院 1ヶ月 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 7ヶ月 8ヶ月 9ヶ月 10ヶ月
通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195
1ヶ月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199
2ヶ月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201
3ヶ月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202
4ヶ月 67 955 119 136 152 165 176 185 192 197 203
5ヶ月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204
6ヶ月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205
7ヶ月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206
8ヶ月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207
9ヶ月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208
10ヶ月 113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

たとえば、通院3ヶ月の場合、軽傷のケースであれば入通院慰謝料は53万円になりますし、通常の怪我のケースなら73万円になります。通院2ヶ月、入院1ヶ月なら、軽傷のケースであれば69万円、通常の怪我のケースなら98万円となります。通院1ヶ月、入院2ヶ月なら、軽傷のケースであれば83万円、通常の怪我のケースであれば122万円になります。
以上のように、弁護士・裁判基準で入通院慰謝料を計算すると、他の基準よりもかなり高額になることがわかります。

後遺障害慰謝料

次に、後遺障害慰謝料の金額を確認しましょう。後遺障害慰謝料の金額は、後遺障害の等級によって決まります。3つの基準による後遺障害慰謝料の金額は、以下の通りとなります。

自賠責基準の場合
1級 1100万円
2級 958万円
3級 829万円
4級 712万円
5級 599万円
6級 498万円
7級 409万円
8級 324万円
9級 245万円
10級 187万円
11級 135万円
12級 93万円
13級 57万円
14級 32万円
任意保険基準の場合
等級 任意保険基準
1級 1300万円
2級 1120万円
3級 950万円
4級 800万円
5級 700万円
6級 600万円
7級 500万円
8級 400万円
9級 300万円
10級 200万円
11級 150万円
12級 100万円
13級 60万円
14級 40万円
弁護士・裁判基準の場合
等級 弁護士・裁判基準
1級 2800万円(2600~3000万円)
2級 2370万円(2200~2600万円)
3級 1990万円(1800~2200万円)
4級 1670万円(1500~1800万円)
5級 1400万円(1300~1500万円)
6級 1180万円(1100~1300万円)
7級 1000万円(900~1100万円)
8級 830万円(750~870万円)
9級 690万円(600~700万円)
10級 550万円(480~570万円)
11級 420万円(360~430万円)
12級 290万円(250~300万円)
13級 180万円(160~190万円)
14級 110万円(90~120万円)

このように、後遺障害慰謝料の金額は、弁護士・裁判基準を使うと、他の基準よりも大きく上がります。一番低い等級である14級でも、弁護士・裁判基準なら110万円となりますが、任意保険基準なら40万円、自賠責保険基準なら32万円になってしまいます。一番高い等級である1級の場合には、弁護士・裁判基準なら2800万円になりますが、任意保険基準なら1300万円程度、自賠責保険基準なら1100万円にまで下がってしまいます。交通事故でなるべく多額の慰謝料を請求したいなら、弁護士・裁判基準を採用すべきだという意味がわかります。

死亡慰謝料

次に、各基準で計算したときの、死亡慰謝料をみてみましょう。

自賠責基準の場合

自賠責保険基準の場合、死亡者本人の慰謝料は一律350万円です。子どもも大人も会社役員も主婦もフリーターも医者も芸能人も、すべて同じです。また、自賠責保険の場合には、遺族の慰謝料が認められます。その金額は、遺族の人数によって異なります。自賠責保険の支払いができる遺族は、被害者の両親(養父母も含む)と配偶者、子ども(養子や認知した子ども、胎児を含む)です。

遺族が1人の場合には、550万円、2人なら650万円、3人なら750万円となります。
また、死亡者に被扶養者がいた場合(死亡した人に扶養されていた人がいた場合)には、遺族固有の慰謝料が上がります。この場合、遺族が1人なら750万円、2人なら850万円、3人なら950万円となります。

自賠責保険の場合、遺族がいなければ350万円だけですし、被扶養者の遺族が3人いるケースでも350万円+950万円=1300万円が死亡慰謝料の最高額だということになります。

任意保険基準の場合

次に、任意保険基準による死亡慰謝料を見てみましょう。この場合、被害者がどのような人であったかによって、金額が異なります。任意保険会社によって具体的な金額は変わりますが、だいたいの相場は以下の通りです。

  • 一家の大黒柱の場合、1700万円程度(1500~2000万円)
  • 配偶者の場合、1450万円程度(1300~1600万円)
  • 18歳未満で未就労の場合、1400万円(1200~1600万円)
  • 高齢者(65歳以上)の場合、1250万円(1100~1400万円程度)

自賠責保険基準よりは高額になることが多いです。

弁護士・裁判基準の場合

最後に、弁護士・裁判基準によって死亡慰謝料を算定する場合を見てみましょう。

  • 一家の大黒柱の場合、2800万円〜3600万円程度
  • 母親や配偶者の場合、2000万円〜3200万円
  • 独身の男女の場合、2000万円~3000万円程度
  • 高齢者の場合、1800万円〜2400万円程度
  • 子どもの場合、1800万円〜2600万円程度

弁護士・裁判基準の場合の死亡慰謝料は、かなり幅がありますが、これは事案によって適切な金額を適用しているためです。また、弁護士・裁判基準で慰謝料を計算すると、他の基準で計算したときよりも大幅に金額がアップすることがわかります。

保険会社が提示する慰謝料は自賠責基準または任意保険基準

以上のように、交通事故の慰謝料には3種類があり、それぞれについて計算基準も3種類があります。なるべく高額な慰謝料を獲得したい場合には、弁護士・裁判基準を使うべきだということもわかりました。

交通事故で相手の任意保険会社と示談交渉をするときには、弁護士・裁判基準で計算してもらうことができるのでしょうか?

答えはNOです

被害者が自分で任意保険会社と示談交渉をするとき、任意保険会社は低額な任意保険基準または自賠責基準を使ってきます。このとき、「自賠責基準を使っています」「任意保険基準で計算しています」などとわざわざ説明することはなく、当然のように金額だけを提示してきます。そこで、相手の保険会社と示談交渉をするとき、相手の保険会社から提示される示談金の金額は、任意保険基準や自賠責基準で計算されたものになっています。

この数字をそのまま受諾すると、慰謝料が低額な任意保険基準や自賠責基準で計算されたままになってしまいます。本来なら、弁護士・裁判基準で計算して高額な慰謝料請求ができるはずの事案でも、相手の言うままに示談をしてしまったら、低額な基準で低額な慰謝料になってしまうということです。

実際には、多くの被害者が、このような慰謝料の計算基準の知識を持っていません。そこで、一般的に、相手の提示した任意保険基準ないし自賠責基準で計算した示談金を受け入れてしまうことが非常に多いです。このようなことは、非常にもったいないことです。もしここで、知識があって弁護士・裁判基準を採用してもらったら、賠償金が2倍、3倍になる可能性もあるからです。

交通事故の慰謝料を高額にする方法は?

被害者が自分で相手の保険会社と示談交渉をすると、どうしても任意保険基準や自賠責基準が採用されてしまうので、慰謝料の金額が下がります。こんなとき、慰謝料を高額にする方法はあるのでしょうか?

弁護士に示談交渉を依頼するのが慰謝料増額への近道

ここでもっとも効果的な方法は、弁護士に示談交渉を依頼することです。弁護士に示談交渉を依頼したら、何もしなくても当然に弁護士・裁判基準を適用して計算してくれます。

このあたりは相手の保険会社も心得ていて、弁護士が出てきたら当然のように弁護士・裁判基準を適用して慰謝料計算をします。被害者が自分で示談交渉をしていたら慰謝料が300万円と言われていたケースでも、弁護士に依頼したら突然600万円や800万円になることもあり得る、ということです。

このように、弁護士に示談交渉を依頼したら慰謝料をはじめとした賠償金の金額が非常二項額になるので、弁護士費用を支払っても十分におつりが来ます。交通事故である程度の被害に遭ったら、自分で示談交渉をすると損です。弁護士に依頼して、高額な慰謝料を獲得してもらいましょう。

交通事故で慰謝料請求する方法

以下では、交通事故に遭ったときに、相手に対して慰謝料請求する方法(手続き)をご説明します。

示談

交通事故の慰謝料を相手に支払ってもらいたいとき、まずは相手の保険会社と示談交渉をします。相手が任意保険に加入していない場合には、相手本人と示談交渉をします。示談交渉とは、相手と話しあって賠償金の金額を決める方法です。相手に保険会社がついている場合には、被害者側が特に何もしなくても、向こうから示談交渉をすすめてきます。たまにこちらから連絡しないと放置されることもあるので、その場合には自分から連絡すると良いでしょう。

示談交渉において、被害者が自分で対応すると任意保険基準が採用されてしまいます

弁護士を雇って、高額な慰謝料を請求してもらいましょう。示談が成立したら、示談内容をまとめた示談書を作成します。そうすると、速やかに相手から慰謝料を含めた示談金を支払ってもらうことができます。

調停

示談交渉をしても相手と合意ができない場合に利用できる手続きは、いくつかの方法があります。まずは、調停があります。これは、裁判所で相手と話しあうための手続きです。簡易裁判所で話し合いをすすめますが、調停では、裁判所の調停委員会が間に入って話をすすめてくれます。

調停委員会から、解決方法についての提案をしてもらえることも多いです。これを受け入れるかどうかは当事者の判断になりますが、お互いが合意することができたら調停が成立します。

調停が成立したら、裁判所で調停調書が作成されます

そして、その後速やかに相手から慰謝料を含めた賠償金の支払いを受けることができます。調停では、裁判所の調停委員が間に入ってくれますが、調停委員は中立の立場なので、完全に被害者の味方ではありません。そこで、調停でも弁護士を雇って、代理人となってもらうことができます。

ADR

交通事故の解決方法としては、ADRもあります。ADRとは、裁判外の紛争解決方法です。いくつかの団体が交通事故のADRを実施しています。大きいところでは、交通事故紛争処理センターか、日弁連の交通事故相談センターの利用がお勧めです。ADRを利用した場合にも、センターの相談員(弁護士)が、間に入って話合いをすすめてくれます。ここで、お互いに合意ができたらその内容で和解が成立して、その内容にしたがって相手から慰謝料を含めた賠償金の支払をしてもらうことができます。

相手と話合いができない場合、センターの審査会に審査をしてもらうこともできます。審査によって、何らかの解決方法が決まります。これを双方が受け入れたら、その内容で交通事故問題が解決されます。相手からは決定内容にしたがって、慰謝料を含めた賠償金の支払を受けることができます。

訴訟

相手との話合いでは慰謝料について合意出来ない場合には、裁判で解決する必要があります。調停やADRで解決できない場合に裁判をすることもありますし、示談交渉が不調になったときにいきなり裁判をすることもあります。交通事故の裁判は、損害賠償請求訴訟です。

訴訟を起こすと、裁判所で口頭弁論期日が開かれます。ここで、被害者と相手方の保険会社が、お互いの主張と立証をします。裁判は、話合いの手続きではないので、きちんと証拠を提出して自分の言い分が正しいことを認めてもらう必要があります。

裁判所で、だいたい月に1回程度、期日が開かれます。最終的に被害者や事故の関係者の尋問が開かれて、すべての主張と立証が終わったら、裁判が結審します。そして、しばらくして裁判所が判決を出します。判決が出たら、保険会社はその内容に従うので、判決に従って慰謝料を含めた賠償金の支払いを受けることができます。

交通事故の慰謝料請求を弁護士に依頼すべき場合

交通事故で相手に慰謝料請求をするときには、どのようなケースでも弁護士に依頼した方が良いのでしょうか?以下では、慰謝料請求を弁護士に依頼すべき場合はどのようなケースなのか、見てみましょう。

入通院期間が6ヶ月以上の場合

弁護士に依頼すると弁護士費用がかかる
交通事故事件は、弁護士に依頼すると慰謝料を含めた示談金の金額が上がります。そこで、弁護士に依頼した方が良いことが多いのは事実です。ただ、どのような場合でも弁護士に依頼した方が得になるとは限りません。弁護士に対応を依頼すると、弁護士費用がかかるからです。

交通事故の弁護士費用は、着手金と報酬金

着手金は、事件を依頼した当初にかかる費用のことです。相場としてはだいたい10万円となっています。報酬金は、事件が解決したときに支払う費用です。だいたい、回収できた賠償金の10%~15%くらいになっています。

そこで、交通事故の事件を依頼するなら、最低でも20万円くらいはかかることを考えておかねばなりません。ということは、弁護士に依頼することによって、20万円以上賠償金が上がるケースでないと損になる、ということです。

入通院期間が6ヶ月以上になると、もとがとれることが多い

そして、入通院期間が6ヶ月以上になると、ほとんどのケースで賠償金の金額は20万円以上上がります。そこで、入通院期間が6ヶ月以上になったら、弁護士に依頼した方が得になるので、弁護士に対応を依頼すべきと言えます。

後遺障害がある場合

次に、後遺障害があるケースを考えてみましょう。交通事故で後遺障害が残ったら、後遺障害慰謝料が支払われます。そして、後遺障害慰謝料は、一番低い等級である14級の場合、弁護士・裁判基準で110万円、任意保険基準で40万円、自賠責基準で32万円となります。

弁護士に対応を依頼したら、後遺障害慰謝料の金額だけでも70万円増額する、ということです。そこで、後遺障害が残った場合には、弁護士費用を支払っても十分おつりが来るので、弁護士に依頼するメリットが大きいです。

後遺障害等級認定請求も、自分でするより弁護士に依頼した方が成功しやすいので、その意味においても、後遺障害が残ったときに弁護士に対応を依頼する必要性は高いです。

弁護士費用特約に加入している場合

弁護士費用特約とは

交通事故で弁護士に対応を依頼したら、通常は弁護士費用が発生します。しかし、被害者が弁護士費用を負担しなくてもよいケースがあります。それは、被害者が弁護士費用特約に加入しているケースです。弁護士費用特約とは、自分の自動車保険につけておくことができる特約のことです。弁護士費用特約をつけていると、交通事故に関連してかかった弁護士費用を自分の自動車保険会社が負担してくれるので、被害者が自分で支払う必要がなくなります。つまり、費用の負担なしに弁護士に依頼できるということです。

弁護士費用特約では、法律相談料や着手金、報酬金、実費、日当などの全ての弁護士費用がカバーされます。限度額は、1つの交通事故について、法律相談料なら10万円まで、着手金や報酬金、実費などは300万円までとなります。交通事故で300万円を超える弁護士費用が発生するケースはよほど大きな事故に限られてくるので、被害者の負担が発生しないケースは多いです。

弁護士費用特約があれば、弁護士費用の心配が不要!

このように、弁護士費用特約をつけている場合には、被害者自身が弁護士費用を負担しなくて良いので、弁護士費用のことを気にする必要がありません。どんなに小さな事故でも弁護士に依頼して対応してもらうことができます。

家族の弁護士費用特約を使えることもある!

弁護士費用特約は、自分が自動車保険の契約者になっている場合だけではなく、家族が自動車保険の契約をしているケースでも適用されます。弁護士費用特約が適用される場合には、タダで弁護士を使えるわけですから、特約を使わないともったいないです。事件の大きさや内容とは無関係に弁護士に依頼すべきと言えます。

交通事故の慰謝料増額のためのポイント

最後に、交通事故の慰謝料を増額させるためのポイントを確認しておきましょう。

結局、高額な慰謝料を請求するためには、弁護士に依頼することが一番

被害者が自分で示談交渉をしていると、どうしても低額な任意保険基準で賠償金を計算されてしまうからです。弁護士に依頼したら、高額な弁護士・裁判基準で慰謝料を計算してもらえて慰謝料の金額が一気に上がります。入通院慰謝料も後遺障害慰謝料も死亡慰謝料も、すべての慰謝料が増額します。

また、弁護士に示談交渉を依頼すると、交渉を有利にすすめることができます。被害者は交渉にも慣れていないので、上手に話を進めることも出来ません。法律的な知識もないので、相手の言っていることが妥当かどうかもわからないので、間違った判断をして不利益を被るおそれもあります。

さらに、後遺障害の等級認定請求の手続なども、被害者が自分で取り組むとうまくいかないことがあります。

このように、多額の慰謝料を獲得したい場合には弁護士に対応を依頼すべきですが、交通事故の示談交渉を依頼するときには、どのような弁護士でも良いということにはなりません。弁護士にはいろいろな取り扱い分野があるので、交通事故に強い弁護士を選ぶ必要があります。

以上の通り、被害者が多くの慰謝料の支払いを受けるためには、まずは交通事故問題に強い弁護士に示談交渉を依頼することが大切です。今、交通事故に遭って悩んでいる被害者の方は、是非ともお早めに弁護士に今後の対応について相談すると良いでしょう。

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