交通事故に遭いやすい場所はどんなところ?

見通しの悪い道路

日本全国どんな地域にも、“交通事故がよく発生する場所”があります。多くの場合、複雑な交差点やスピードの出やすい大きなカーブなど、明らかに事故が起こりそうな特徴があるでしょう。

一方で、何の変哲もない直線道路でも交通事故が起こるケースもあります。その理由は何なのでしょうか?

どこで交通事故が発生しているのか

交通量の多い道や3本以上の道路が複雑に重なっている交差点、あるいはスピードが出やすい郊外のカーブした農道など、普通に考えても事故が起こりそうな場所は珍しくありません。

ところが、一見普通の交差点や、何の変哲もない一本道でも何故か交通事故が多発する場所が、近所に1カ所や2カ所はあるものです。

こういった場所は、「謎の事故多発地帯」としてオカルト的に言い伝えられることもありますが、本当に理由もなく事故が多発する場所はありません。なにかしら事故が起こりやすい理由があるはずです。

最も事故が起こりやすいのはやはり交差点内

令和2年(2020年)交通安全白書によると、令和元年中の交通死亡事故発生件数(道路状況別)は、以下の通りの順位となっています。

  1. 交差点内 1,076件(34.3%)
  2. 一般道路(交差点、カーブ、トンネル、踏切等を除いた道路形状) 1,026件(32.7%)
  3. カーブ 439件(14.0%)
  4. 交差点付近 374件(11.9%)
  5. 踏切・その他 135件(4.3%)
  6. トンネル・橋 83件(2.6%)

また事故類型別死亡事故発生件数の順位は以下の通りです。

  1. 正面衝突など 968件(31.5%)
  2. 歩行者横断中 735件(23.5%)
  3. 出会い頭衝突 400件(12.8%)
  4. 人対車両その他 369件(11.8%)
  5. 右左折時衝突 187件(6.0%)
  6. 追突 151件(4.8%)
  7. その他 303件(9.7%)

参考:令和2年版交通安全白書

交通事故が発生しやすい3つのポイント

一般的に、交通事故が発生しやすいポイントは、大きく3つに分けられます。

  • 交差点
  • 見通しの悪い道路
  • 速度の出しやすい道路

上記の3つが交通事故の発生しやすい場所です。

交差点は道が重なり交差する場所。信号機によって規制されている交差点でも、ちょっとした不注意や強引な運転、信号無視が事故を招きます。

そもそも異なる方向に車が走る道が重なっているのですから、どうしても事故が発生しやすくなるのはやむをえないでしょう。

見通しの悪い場所、スピードの出やすい場所も要注意

見通しの悪い道路も、交通事故が起こりやすい場所の典型です。

曲がりくねった山道など見通しの悪い道はもちろん、道路自体は一見見通しが良くても、路地からいきなり子供が飛び出してくるような生活道路も危険です。

スピードの出しやすい道路も、交通事故多発地帯として知られています。速度の出しやすい道路というのは、郊外のバイパスや高速道路のような自動車専用道です。

こうした場所ではドライバー自身の未熟さや、うっかりミス、雨や雪で滑りやすくなった路面状態のせいでも事故が発生します。

道路の規格が高くなると死傷事故は低下する

国土交通省は、交通事故の現状分析として、「道路種類別の死傷事故率の比較」を発表しています。

道路を生活道路(市町村道その他)と幹線道路(一般国道及び都道府県道等)に分け、それぞれの死傷事故率を次のように算出しています。

道路種類別の死傷事故率(件/億台キロ)(平成23年)
全道路 93
自動車専用道路 11
一般国道 81
都道府県道等 87
市町村道その他 150

この数値を見ると、生活道路(市町村道その他)は幹線道路(一般国道及び都道府県道等)の約2倍、幹線道路は自動車専用道路の約8倍となり、道路の規格が高くなるにつれて死傷事故率は低くなっていることが分かります。

交通量の観点から見ると自動車専用道路は走行距離も台数も多いわけですから、事故率は少ないとも思えます。しかし実際には走りやすい道路、人と車が隔離されている道路では、交通事故が発生する確率は比較的低いのです。

生活道路における死傷事故件数は幹線道路の約2倍

また国土交通省は生活道路における交通事故の発生状況を以下のように分析しています。

幹線道路・生活道路の交通事故発生状況

幹線道路・生活道路の歩行者・自転車関連の死傷事故件数(上記図表は国土交通省HPより転載)

幹線道路は道路延長で15%しか占めていないのに、死者数は生活道路の約2倍となっています。

また死傷者及び死傷事故件数は幹線道路と生活道路で約半々です。こういった場所では交通量の多さやスピードの出し過ぎが交通事故の要因となっているのではないでしょうか。

一方、歩行者関連事故と自転車関連事故を見ると、生活道路における死傷事故件数は幹線道路の2倍です。

歩行者は幹線道路よりも生活道路を歩くケースが多いので当然の結果といえるでしょう。細い道でも常に事故に注意を払うことが必要と思い知らされます。

交差点で急増する運転手の確認・操作が事故を招く

それでは、なぜ交差点では事故が多発するのでしょう?

交差点は信号が設置されていることも多く、広い交差点では右折レーンもきちんと敷設されています。信号無視やルールを守らない路線変更などが考えられますが、要因はそれだけではなさそうです。

視認すべき項目が急増する交差点

横断歩道、信号が敷設されている交差点に差し掛かると、それまで直線を走っていた運転手が視認すべき項目が一気に目に入ってきます。

例えば、

  • 1)信号の色
  • 2)前方を走る車両が左・右折するかどうか
  • 3)対向車線から右折する車両がないか
  • 4)並行する車両の動向
  • 5)ブレーキを踏む際に気になる後方を走る車両
  • 6)横断歩道を渡ろうとする人がいるかいないか
  • 7)交通標識で右左折可かどうかの確認

片手では数え切れないくらいの確認をしないといけません。

注意力が散漫になっていると、見落としが発生して事故を起こしてしまいます。判断を誤って不要なブレーキを踏んでしまい、後方からの追突が起こってしまうこともあるでしょう。

運転手によって違う黄色信号の解釈

黄色信号交差点に差し掛かる手前で信号が黄色になったときの対応は、車両のスピードやドライバーの精神状態、運転の経験や技術によって大きく違ってきます。

たとえばある運転手は、「黄色だから減速してこの交差点前で停車しよう」と考えるかもしれません。「このスピードでは停まると危ないから走り抜けよう」と考える運転手もいるでしょう。

黄色で停車しなかったことによって交差点内の事故につながるケースは多々ありますし、急ブレーキが追突事故につながってしまう可能性もあります。

交通事故の多い時間帯は、疲れの溜まった夕方?

交通事故の中でも、死亡事故は、18時から20時頃の夕方の時間帯に起こりやすいといわれています。この時間帯は交通量も増えますし、陽が落ちて運転手も歩行者もお互いが見えづらい状況になり、1日の疲れがとっさの判断に影響を与えてしまうためと考えられます。

朝や昼間はなんのことなく通過していた交差点も、この時間帯になると明るく光る信号と対向車のライトだけが目に入り、他の確認すべき項目を見落としてしまいがちです。

交差点を通過する際にも確認を怠って、運転がおろそかになり事故が発生してしまう傾向があるので、夕刻の運転にはくれぐれも注意しましょう。

謎の交通事故多発ポイント。実情は如何に?

交通事故を起こしやすい場所とは思えない場所で事故が起きる場合、道路自体に原因があるかもしれません。

たとえば一見何の変哲もない交差点でも実は道路自体が微妙にカーブしているため、ちゃんと曲がったつもりでも曲がりきれなかった、あるいは曲がりすぎて事故を起こしやすい場所があります。

ごく普通の一本道であるにもかかわらず事故がよく起きる場所も、交差点と同じくドライバーの目線から気づきにくいカーブになっていたりするものです。

知らない道では特に注意を払って走行を

道路に見た目では気づかない程度の緩い勾配がついているため、知らない間にスピードが出過ぎてしまう場所でも事故が起こりやすい傾向があります。

このように大抵の交通事故多発ポイントは、しっかり調べればオカルトではない明確な原因が見つかるもの。たいていの場合は交通標識などで注意するよう促されているはずです。

いつも走っている道路であれば、そうした事故多発ポイントでの過去のヒヤリとした経験や口コミ情報によって、事故を起こさないように気をつけて運転するでしょう。

しかし仕事やレジャーで知らない土地を走る場合は、そんな“隠れた事故多発ポイント”を知らないので、危険が高まります。一般的に交通事故が起こりやすいとされる場所でないのに、警告が目につく場所があれば、普段以上に気をつけて運転しましょう。

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