交通事故に遭いやすい場所はどんなところ?

見通しの悪い道路

日本全国どんな地域にも、“交通事故がよく発生する場所”があります。それは複雑な交差点やスピードの出やすい大きなカーブなど、明らかに事故の原因が分かる場所ですが、何の変哲もない直線道路でも起こることもあります。その理由は何なのでしょうか。

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どこで交通事故が発生しているのか

交通量の多い道や3本以上の道路が複雑に重なっている交差点、あるいはスピードが出やすい郊外のカーブした農道などなど、普通に考えれば何となく事故が起こりそうな場所はどこにでもあります。

ところが、一見普通の交差点や、何の変哲もない一本道でも何故か交通事故が多発する場所というのが、近所に1カ所や2カ所はあるでしょう。

こういった場所は、謎の事故多発地帯としてオカルト的に言い伝えられることもありますが、本当に理由もなく事故が多発する場所などは皆無で、実はそれなりに事故が起こりやすい理由はあるはずなのです。

最も事故が起こりやすいのはやはり交差点内

平成27年(2015年)交通安全白書によると、平成26年中の交通死亡事故発生件数を道路状況別に見ると、交差点内が1,432件(35.7%)でトップ、次に一般道路(交差点、カーブ、トンネル、踏切等を除いた道路形状)が1,307件(32.6%)、カーブが592件(14.8%)、交差点付近が493件(12.3%)、トンネル・橋が87件(2.2%)、踏切・その他が102件(2.5%)となっています。

また、事故類型別死亡者事故発生件数では、トップが人対車両(その他横断中)の706件(17.6%)、次いで車両単独(工作物衝突)621件(15.5%)、車両相互(出会い頭衝突)543件(13.5%)、車両相互(正面衝突)384件(9.6%)、人対車両(横断歩道横断中)320件(8.0%)と続きます。

交通事故が発生しやすい3つのポイント

一般的に、交通事故が発生しやすいポイントというのは、大きく3つに分かれます。

◇交通事故が発生しやすいポイント

  • 交差点
  • 見通しの悪い道路
  • 速度の出しやすい道路

上記の3つが交通事故の発生しやすい場所です。

交差点に関しては、言うまでもありません。交差点は道が重なり交差する場所です。信号で規制している交差点ですら、ちょっとした不注意や強引な運転が事故を招きます。

そもそも異なる方向に車が走る道が重なっているのですから、どうしても事故が発生してしまうのは仕方がないでしょう。

見通しの悪い場所、スピードの出やすい場所も要注意

次に見通しの悪い道路というのも、交通事故が起こりやすい場所として定番だといえます。

曲がりくねった山道など見通しの悪い道はもちろんそうですが、一見道路自体は見通しが良くても、路地からいきなり子供が飛び出してくるような、生活道路も含まれます。

そしてスピードの出しやすい道路も、交通事故多発地帯として知られています。速度の出しやすい道路というのは、郊外のバイパスや高速道路のような自動車専用道です。

こうした場所で事故が起きてしまうのはドライバー自身の未熟さや、うっかりミスが原因であることのほか、雨や雪で滑りやすくなった路面状態のせいでも事故が発生します。

道路の規格が高くなると死傷事故は低下する

国土交通省は、交通事故の現状分析として、「道路種類別の死傷事故率の比較」を発表しています。

道路を生活道路(市町村道その他)と幹線道路(一般国道及び都道府県道等)に分け、それぞれの死傷事故率を次のように算出しています。

道路種類別の死傷事故率(件/億台キロ)(平成23年)
全道路 93
自動車専用道路 11
一般国道 81
都道府県道等 87
市町村道その他 150

この数値を見ると、生活道路(市町村道その他)は幹線道路(一般国道及び都道府県道等)の約2倍、幹線道路は自動車専用道路の約8倍となり、道路の規格が高くなるにつれて死傷事故率は低くなっていることが分かります。

交通量の観点から見ると自動車専用道路は走行距離も台数も多いわけですから、事故率は少なくて当然と言えなくもないですが、走りやすい道路、人と車が隔離されている道路では、交通事故が発生する確率は比較的低いのです。

生活道路における死傷事故件数は幹線道路の約2倍

また国土交通省は生活道路における交通事故の発生状況を以下のように分析しています。

幹線道路・生活道路の交通事故発生状況

幹線道路・生活道路の歩行者・自転車関連の死傷事故件数(上記図表は国土交通省HPより転載)

幹線道路は道路延長で15%しか占めていないのに、死者数は生活道路の約2倍となっています。

また死傷者及び死傷事故件数は幹線道路と生活道路で約半々となっていて、交通量の多さやスピードの出し過ぎが要因となっているのではと推測されます。

一方、歩行者関連事故と自転車関連事故を見ると、生活道路における死傷事故件数は幹線道路の2倍です。

歩行者は当然ながら幹線道路よりも生活道路を歩きますが、たとえ細い道でも車には常に注意を払うことが必要だと思い知らされます。

交差点で急増する運転手の確認・操作が事故を招く

それでは、なぜ交差点では事故が多発するのでしょう?

交差点は信号が設置されていることも多く、広い交差点では右折レーンもきちんと敷設されています。信号無視やルールを守らない路線変更などが考えられますが、要因はそれだけではなさそうです。

視認すべき項目が急増する交差点

横断歩道、信号が敷設されている交差点に差し掛かると、それまで直線を走っていた運転手が視認すべき項目が一気に目に入ってきます。

例えば、

  • 1)信号の色
  • 2)前方を走る車両が左・右折するかどうか
  • 3)対向車線から右折する車両がないか
  • 4)並行する車両の動向
  • 5)ブレーキを踏む際に気になる後方を走る車両
  • 6)横断歩道を渡ろうとする人がいるかいないか
  • 7)交通標識で右左折可かどうかの確認

など、数え上げると両手で数え切れないくらいの確認をしないといけません。

この確認によって注意力が散漫になり、見落としがあると事故を起こしてしまう要因となってしまいます。またここで迷って不要なブレーキを踏んでしまうと、後方からの追突が起こってしまうこともあるでしょう。

運転手によって違う黄色信号の解釈

黄色信号交差点に差し掛かる手前で、信号が黄色になったとすると、スピードや精神状態、運転の経験や技術で解釈がまるで違ってきます。

ある運転手は、「慌てないから黄色で原則してこの交差点では停車しよう」と考え、また別の運転手は「このスピードでは停まると危ないから走り抜けよう」と考えるケースが当然のようにあるでしょう。

このような前方の車の予期せぬ減速は、追突事故につながってしまいます。

交通事故の多い時間帯は、ますますストレスが高まる結果

交通事故、特に死亡事故は、18時から20時までが最多とされ、4件に1件がこの時間帯に起きる傾向があります。交通量が増え、陽が落ちて運転手も歩行者もお互いが見えづらい状況になり、1日の疲れがとっさの判断に影響を与える時間帯とも言えるでしょう。

朝や昼間はなんのことなく通過していた交差点も、この時間帯になると明るく光る信号と対向車のライトだけが目に入り、他の確認すべき項目を見落としてしまいがちです。

交差点を通過する際に、確認だけでストレスを感じてしまい、運転がおろそかになり事故が発生してしまうのです。

謎の交通事故多発ポイント。実情は如何に?

交通事故を起こしやすい場所とは思えない場所で事故が起きるのは、道路自体に原因があるのかもしれません。

交通量が少ないにもかかわらず、なぜか交通事故の多い交差点でよくあるのは、一見ただの交差点でも実は道路自体が微妙にカーブしており、ちゃんと曲がったつもりでも曲がりきれなかった、曲がりすぎて事故を起こしてしまった、というケースがあります。

また、何の変哲もない一本道で事故がよく起きる場所も、交差点と同じくドライバーの目線から気づきにくいカーブになっていたりするのです。

知らない道では特に注意を払って走行を

道路に見た目では気づかない勾配がついているため、知らない間にスピードが出過ぎてしまう事で起こる事故もあります。大抵の交通事故多発ポイントは、しっかり調べればオカルト的ではない、はっきりした原因が見つかり、たいていの場合は交通標識などで注意せよと警告されているはずです。

いつも走っている道路の場合は、そうした事故多発ポイントでの自分のヒヤリとした経験や、口コミ情報によって、普段から事故を起こさないように気をつけて運転するでしょう。

しかし仕事やレジャーで知らない土地を走る場合は、そんな“隠れた事故多発ポイント”を知りません。一般的な交通事故が起こりやすい場所以外にも、警告がやたらと多い場所だと気づいたら、普段以上に気をつけて運転した方が良いでしょう。

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