脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)~未だに不明な部分が多い症状~

低髄液圧症候群

「脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)」で後遺障害認定を受けるために

弁護士の力が必ず必要になる

交通事故による後遺障害の症状には、いまだ原因が解明されていなかったり、治療方法が確立されていない、もしくは保険が適用されない高額の治療が必要となったりする症状があります。

「脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)」もつい最近までその一つでしたが、ようやく2016年になって保険適用による治療が可能となりました。

しかし一般的な認知度はまだ低く、症状と病名の定義も浸透していないため、症状を訴えても正しく治療されない、あるいは保険適用が受けられない、また損害賠償請求が認められない可能性がある症状です。

「脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)」の症状や治療方法、また保険適用や損害賠償請求について見てみましょう。

(注)本ページを読まれる前に

本ページに記載している症状や治療法は、一般的な知識として覚えておいた方が良いというもので、症状によって自分で判断を行うことや、記載した治療をお薦めするものではありません。必ず医師の診断を受け、適切な診断と治療を受けてください。

「脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)」とは?

「脳脊髄液減少症」とは、脳脊髄液が減少し、頭痛を始めとする全身の不調が現れる症状です。脳と脊髄はつながっていて、健康な状態では脳脊髄液に満たされた閉鎖的な脳脊髄腔の中に浮いている状態です。

ところがこの脳脊髄液が何処からか漏れて減少すると、脳が正常な位置で浮いていられなくなり、脳が沈下し脳機能に支障が起こることになります。
具体的な症状は、個人差がありますが、頭痛やめまいのほか、頚部痛(首が痛くなる)や耳鳴り、あるいは視覚障害などが起こります。

診断が非常に難しい症状

「脳脊髄液減少症」は、脳脊髄液の減少が起因と考えられる症状ですが、脳脊髄液が減少するものは「髄液漏出症」、また脳脊髄液の圧力が低下するものは「低髄液圧症」と診断されることもあり、症状名がまだ定まっていないのが現状です。

その理由の一つに、減少するとされる脳脊髄液の量を計測することは非常に困難だということがあります。

これらの症状を一括りにした「低髄液圧症候群」という呼び方と「脳脊髄液減少症」が混同して使用されていることもあります。

症状についても個人差が激しく、因果関係が立証されていないものが多くあり、「脳脊髄液減少症」には以下に記す治療法があるために治癒が見込める症状とされていますが、まだ研究段階であり不明な部分が多くあります。

発症する原因と症状は?

交通事故やスポーツ時の衝突などで、頭部に強い衝撃を受けた際に発症するとされていますが、脱水症状、出産時のいきみ、穿刺なども原因となり得るもので、原因不明のものもあります。

症状は頭痛、吐き気、頸部痛、聴覚過敏、光過敏、全身の倦怠感、疼痛、めまいなど多岐にわたりますが、特徴的なものとして起立性頭痛が挙げられます。

脳髄液が減少した時、立ち上がると脳が下垂し、頭蓋底部の硬膜に圧力がかかり、頭痛を感じる症状が起立性頭痛と言われるものです。しかし全員にこの症状が起きるわけではないのが、診断の難しさにつながっています。

また、髄液圧の低下が必ずしも原因ではなく、髄液減少が原因となっているものも多いとされ、症状の名称も多種にわたっているのです。

「むち打ち症」との関連性は?

「低髄液圧症候群」と「むち打ち症」の関係性を重視する向きもあります。

難治性の「むち打ち症」には「低髄液圧症候群」が存在する、あるいは「むち打ち症」の後遺症として「脳脊髄液減少症」が発症するというとの見方が取りざたされた時期がありました。

しかし「むち打ち症」の患者が必ずしも「脳脊髄液減少症」を発症しているわけではなく、難治性の「むち打ち症」が「脳脊髄液減少症」あるいは「低髄液圧症候群」であるという見方は乱暴であるため、現在では、あくまでも本来の病態である脳脊髄液の減少、あるいは脳髄液圧の低下に着目するべきだという見方が強まっています。

治療法の保険適用も実現したことから、別のものと考えた方がよいでしょう。

「脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)」治療法の保険適用について

「脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)」の治療法は、脳脊髄液が漏れている部分の自然治癒を待ち、脳脊髄液の量や圧力が正常に戻るのを待つことです。もっとも簡単な治療法は、水分を十分に補給しつつ、安静しているという保存的治療です。

下記のブラッドパッチの治療を行った後も、治療効果向上のため、経口と点滴の2通りの方法で水分の補給が行われることが多いようです。

ブラッドパッチとは?

硬膜から漏れ出している脳脊髄液を、血液が固まるという性質を利用してふさぐ方法をブラッドパッチと言います。正式には硬膜外自家血注入で、文字通り「ブラッド(blood:血液)」で、脳脊髄液が漏れている部分に「パッチ(patch:当てモノ)」をする方法です。

自身の血液を抜き取り、脳脊髄液が入っている硬膜と背骨の間に注入し、血液が糊のような効果を発揮して脳脊髄液の漏れを防ぐというものです。

その後点滴による水分補給を行いつつ、安静にしていることが重要で、人によって血液の固まり方も違い、症状の改善具合はさまざまです。

また治療は簡単で自家血を使用するため副作用も少ないのが特徴ですが、治療後にさまざまな症状が出ることがあるという報告もあるため、専門的な知識を持った医師と十分な相談を行い、指示に従うようにすることが重要です。

ブラッドパッチの保険適用

2016年4月より、このブラッドパッチは保険適用となりました。但し、2011年に診断基準が定められた「脳脊髄液漏出症」と「低髄液圧症候群」に該当するものについてのみ、また保険申請病院においてのみ適用されるものです。

2012年6月にブラッドパッチが先進医療として認められていましたが、高額の治療費のために、さまざまな症状に悩む被害者にとって保険適用は朗報となります。

先進医療の実績報告において、ブラッドパッチの有効率は80%以上の高い治療効果が認められているとされていますが、ブラッドパッチの先進医療を実施している医療機関はまだ少なく、一般的な医院ではまだ症状名についてさえも理解が深まっていないという問題があります。

そのため、次に述べるような、損害賠償請求において保険会社とのトラブルになることが少なくないようです。

「脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)」の損害賠償請求

「脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)」は、脳脊髄液の漏れが止まり、液圧が正常に戻れば完治が見込める症状です。

しかし原因の特定に時間がかかったり、初期の発見が遅れると社会復帰が遅くなったり、有効なブラッドパッチでも全治に数年かかるなど、経済的に大きな負担が発生します。

交通事故直後に慎重な診断が必要

まず「脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)」で疑われるのは、交通事故との因果関係です。

交通事故以外でも発症するとされる症状のため、交通事故で相当の衝撃を受けていることや、事故直後に診断をきちんと受けていることが重要です。

また「むち打ち症」と症状が似ているため、原因の特定には精密な検査が必要となります。

しかし確立された診断基準はまだないため、RI脳槽シンチグラフィー、脊髄MRIミエログラフィーなどの専門的な検査により、脳脊髄液の漏出を確認し立証する必要があります。

弁護士など専門家の力が必要

交通事故との因果関係が認められ、後遺障害が認定されるとすれば、等級は第9級の10号「神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」、あるいは第12級の13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」、第14級の9号「局部に神経症状を残すもの」となります。

しかし一般的に症状が知られていないうえ、保険会社でも交通事故との因果関係を疑う姿勢が強いと考えられるため、個人で損害賠償を得ることは非常に難しいと言わざるを得ません。

典型的な症状である起立性頭痛がある場合、専門医を受診し、交通事故、特に専門的な知識を持った弁護士に後遺障害認定や損害賠償請求交渉を依頼することをお薦めします。

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