交通事故における「民事調停」の手順②~話し合いで交通事故問題の解決を~

調停

「民事調停」では、調停委員会が双方の主張を聞き、合意可能な点を探り提案を行います。合意に達して作成された「調停調書」は裁判の判決と同等の強制力を持ちます。一方、話し合いを続けても合意は難しいと判断されれば、不調とされ、次の解決方法は「裁判」とります。

交通事故当事者双方が意見を主張

調停委員会が合意の方法を探るのが「民事調停」

交通事故の当事者同士による損害賠償交渉は、まず示談によって進められます。

その示談交渉がまとまらない場合、次の問題解決手段は「民事調停」とまります。

「民事調停」は裁判所により使命される裁判官1名、調停委員2名により構成される調停委員会が当事者の間に入り、話し合いを進める形で行われます。

トラブルの円満解決を目指す「民事調停」

「民事調停」は交通事故だけではなく、売買、金銭の貸し借り、近隣関係、建物の明け渡しをめぐる争いなどのトラブルを、裁判所において、「裁判」以外の方法で解決を目指すものです。

「裁判」と比較すると、申し立てが簡単で、費用も安く抑えられ、手続きは非公開で行われるためプライバシーを守ることもできます。

「民事調停」を申し立てる先は、原則として相手先の住所を管轄する簡易裁判所となり、交通事故の被害者および加害者どちらでも申し立てることが可能となっています。

実際の「民事調停」における、申し立て後の進め方を見てみましょう。

(申し立てに方法については【「民事調停」の手順①~簡易裁判所に申請~】をご覧ください。また以降、「民事調停」を「調停」と記します)

「調停」は当事者同士の話し合い

「調停」は、交通事故の被害者、あるいは加害者どちらでも申し立てることが可能です。

当事者どちらかから簡易裁判所に調停の申し立てが行われると、裁判官1名と調停委員2名による調停委員会が立ち上げられ、まず申し立てた方と日程の調整が行われます。

そして、当事者双方に裁判所への呼出状が送付されるのです。

「調停」は裁判や審理ではなく、当事者の話し合い

呼出状に指定してある日時に簡易裁判所に赴くと、いよいよ「調停」が始まります。

「調停」は裁判や審理ではありませんので、ごく普通の会議室のような場所で、テーブルに裁判官も調停委員も座っているようなスタイルです。

「調停」の手続きは非公開であり、当事者のプライバシーは守られる点も、「裁判」とは大きな違いとなります。

裁判所は双方の話を聞きとり、解決案を作成し示すなどの調整を行って、当事者双方が納得して交渉をまとめられるようにサポートを行うのです。

相手の顔もみたくない、という場合は?

基本的には、裁判官や調停委員を含めた当事者全員が、同じテーブルで話し合いをしますが、「調停」を始める以前に当事者同士が感情的にこじれてしまっている場合などには、加害者と被害者が別々の待合室に待機させられることもあります。

その上で、裁判官と調停委員が双方の意見を個別に聞くという方法も取られるので、必ずしも顔を合わせたくない相手と会う必要はありません。

調停委員会はどちらの味方でもないことに留意

「調停」は、示談の交渉やADR機関による和解あっせんとは違い、裁判所が調停委員会を通して直接交渉に関わってきます。

裁判所の立ち位置は公正であるのですが、この公正という言葉は誤解されやすいのです。

裁判所は敵でも味方でもない

裁判所は敵ではありませんが、味方でもないということを覚えておきましょう。

裁判所は加害者や被害者の事故当事者に対して、どちらが悪いとは決めつけない代わりに、どちらの味方もしないのです。

例えば調停委員会は、加害者や被害者の主張が、法的な根拠が不足している部分があって、もう少し説明を上手くすれば納得できると考えても、「そこはこういうふうに言えば良い」 というアドバイスはしてくれません。

これは別に意地悪でもなければ、相手の肩を持っているわけでもないので、公正ではない、とは言えないのです。

「調停」を上手く進めるコツ

しかし一方で、確かに裁判所は敵でも味方でもありませんが、「調停」は当事者間の話し合いで、調停委員会にはお互いの主張を行うわけですから、より効果的に自分の言い分を伝えられた方が有利に進められる可能性は高くなります。

ただ感情的に「相手が悪い」「損害賠償金額が少ない」などと主張するよりも、きちんとした法的な根拠、賠償金額の相場を知ったうえで話を進められる方が、より印象は良くなるでしょう。

そのために、「調停」に臨む前に弁護士などの専門家に相談し、話の持って行き方や進め方のアドバイスを受けておくことも一手です。

「調停」の場は複数回設けられる

「調停」の目的は当事者同士の和解となるため、加害者と被害者がどこまで譲り合って合意できるのかを探りながら、調停委員会は第三者として冷静な意見を述べ、和解可能と考えられる条件を調整していきます。

何度も話し合いの場を作り和解を図る

交通事故の損害賠償問題に限らず、「調停」は1回きりの話し合いで結論を出すということは、あまりありません。

「調停」までもつれ込むような示談の揉め事においては、その原因は当事者双方が感情的になってしまっていて、冷静な話し合いができていないケースも多いのです。

そのため第1回目の「調停」は、裁判官と調停委員の自己紹介だけで、「これからよろしくお願いします」程度の、いわば顔合わせだけで終了することも珍しくはないようです。

そこから複数回の話し合いを重ね、交通事故当事者間の感情のもつれをなくしていき、冷静な話し合いを経て、合意する条件を探していきます。

期間や回数の制限はないが、調停委員会が判断

「『調停』は3回で終わる」「半年で合意できなかったら終わり」という話が流れていますが、期間や回数に制限はありません。

4回以上の話し合いが持たれることも、半年以上続くものもあります。

しかし、何度繰り返しても合意の見込みが見えない、感情的な対立が改善されないといった場合には、調停委員会が「調停」不調の判断をします。

「調停」にて合意がなされた場合は?

複数回にわたる「調停」の話し合いが行われ、調停委員会から出される解決案に双方が合意した時点で、「調停」は終了となります。

調停委員会は「調停調書」と呼ばれる具体的な解決案が記載された書類を作成し、解決案を公的なものとします。

場合によっては、裁判所が解決案(調停に代わる決定)を示すことがあり、2週間以内に異議の申し立てがなければ、調停が成立したことと同じ効果が生じます。

納得のいく解決案でない場合には、異議申し立てを忘れないように行う必要があります。

「調停調書」は確定判決と同様の効果がある!

「調停調書」は、裁判所のお墨付きの示談書と言ってもよく、裁判の確定判決と同じ効果を持っています。

「調停調書」に記載された義務を履行せず、合意事項が守られなかった場合は、強制執行の手続きを行うことも可能となるのです。

「調停」が不調となった場合は?

「調停」によって交通事故の損害賠償問題が解決すれば、費用も安く抑えられて良いのですが、話し合いを重ねても当事者間の合意が得られない場合は当然あります。

この話し合いは、当事者双方が納得できるまで無制限に続くわけではありません。

「調停」を何回開いても、双方の歩み寄りがなく、合意に達する見込みがないと調停委員会が判断した場合、「調停」不調という形で終了します。

「調停」で解決できなければ、「裁判」となる

「調停」においても交渉が決裂した時点で、基本的に話し合いによる交通事故の損害賠償問題解決の道は、ほぼなくなったと考えて良いでしょう。

裁判所による和解勧告という方法はありますが、最後の手段は裁判所に審理してもらい判決を求める「裁判」で争うことになります。

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